2017. 09. 24  
台風が過ぎ去るのを待ち、さらに前回の山行の疲れも癒えた20日から、長走川上流部の主だった沢を継続遡下行してきた。

9月20日(曇のち雨)
早朝新潟のホテルを出て、水沢集落からの林道が二手に分かれる手前の広場まで車を走らせ、そこから林道を歩くこと2時間強で長走川に入渓した。入渓点から1時間15分本流を遡行して二俣(大滝沢と白滝沢の出合)に着いた。
この風景は前回の山行で目にしたばかりだが、いよいよここから大滝沢へと踏み込んでいく。
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二俣からわずかで15M滝が出てくる。
釜の流れ出し付近で右岸の浅いルンゼに取付いて高巻くが、取付きから5Mくらいが悪い。左へ少しトラバースしてブッシュを手にしてからは滝頭くらいの高さのところをトラバースしていくが、滝に近づいてきたところで露岩壁に行き当たり少し斜上した。滝上に連続する小滝の上に降り立つと、しばらく穏やかな渓相が続いた。
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両岸の壁が迫ってくると、層状の摂理の壁に挟まれた3×4の滝が懸っている。
ここから続く廊下状のゴルジュを材木廊下と呼ぶらしい。
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真夏の暑い日にはどっぷり水に浸かって突破するのも楽しいかもしれないが、今日のような日差しもなく涼しい風が吹く日にはちょっとつらい。
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ゴルジュの切れ目で赤抜ゲ沢が出合う。
出合に今回の山行後半二日分の酒と間食をデポして先へ進む。
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ゴルジュに懸る小滝群を越えていくとどん詰まりに見える最奥の左上から水流が落ちているのが見える。ゴルジュの最奥へはどっぷり水に浸からなければならなそうだったので、30Mくらい手前から左岸を巻いていった。上から見てみると滝の左側を小さく巻けるようにも見えた。
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滝を巻き終えると穏やかな渓相となるが、それも20M滝で終わりとなる。
左のガレルンゼに流れ込む二本の枝沢が再び水流を分けて直瀑と斜瀑となっている。
斜瀑に沿ってスラブ登攀を楽しんだ後、ガレルンゼ入口付近で右側の草付から樹林に取付いて20M滝の上に続くゴルジュの中にクライムダウンした。
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20M滝の上のゴルジュは材木廊下と反対側に傾いている。
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ゴルジュを抜けると比較的穏やかな渓相が続く。
ぽつぽつと懸る滝の中にはこんな美しい滝もあった。
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ラゲン滝沢出合が近くなるとゴルジュとなり、1Mの落込みの釜でついにへつりきれずワンポイントで泳ぐ羽目になった。
しかしそれに続く3M、5Mは登れそうもなく左岸を巻いてラゲン滝沢出合に向かって下降した。
ラゲン滝沢は源頭付近までずっとゴーロが続いているようにも見えた。
出合には雪渓の残骸のブロックが散乱しおり、ラゲン滝沢に20Mくらいはいったところにある台地を幕場とした。
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9月21日(小雨のち曇)
やや開けているのはラゲン滝沢出合付近のみですぐゴルジュになる。しかも泳がなければ取り付けない上に、取付いても登れそうもない滝が懸っていていきなり高巻くことに。高巻きを終えた後も岩壁に挟まれたゴルジュや草付に挟まれたゴルジュと、なんだかんだ言っても要はゴルジュが続く。
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少し開けてきたように思えたころに10M滝が懸っている。
この滝以降、滝が連続して巻いたところもいくつかあった。
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少し開けてきて落ち着いたかといった頃に、主稜線に突き上げる沢に懸る滝のような雰囲気の7MCS滝に遭遇した。
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6M二条の滝を左から巻くと奥の二俣となる。
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7Mの滝を懸けている左俣が本流だと思われるが、白滝沢を下降するために右俣へ進む。
右俣はゴーロなのでこのままあっさりと稜線に抜けれると思ったのだが、難しくはないものの結構滝が懸っていてそれなりに時間がかかった。
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烏帽子山の南の肩に突き上げた右俣の窪の終点。
ここから南へ進んで白滝沢を目指した。
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白滝沢へ続く斜面を特定して下降を開始する。
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白滝沢の下降に入る。大滝沢より滝は少な目で、クライムダウンできる滝も多い。
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巻きは難しくないが、懸垂下降の支点探しには苦労する。
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白い壁に優美な一条のラインを引いたような15M滝。この滝は右壁(左岸)ブッシュ帯を下降して下部は懸垂下降した。
この滝の下流に懸っていた8MCS滝を左岸から巻いているときに見下ろした様子。
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8MCS滝の下からは、しばらく滝もなく開けた渓相になる。
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小高い砂地(薪の山も付いている)を見つけて、この日の行動はここで打ち切ることにした。
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9月22日(曇)
雨に降られた前夜と打って変わって、雨にも降られず焚き火もできて快適な一夜を過ごすことができた。
遡行開始後しばらくは河原状の渓相が続く。滝はぽつぽつと出てくるが、難しい滝はない。
12Mの深く落ち込む滝を巻くと引上ゲ沢が6Mの滝を懸けて出合う。
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引上ゲ沢出合を過ぎると、まもなく前回の山行で下降してきた地点を通過する。
前回の山行の幕場。少し浸食されたように見える。台風時の雨によるものか?
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白い6×12の斜瀑。下から振り返ると美しい滝だ。
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やがて井戸の底のようなゴルジュとなる。
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525Mで右岸から支流が入ってくるあたりから樹林帯が沢床付近まで降りてきて、谷も開けてくる。
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落差のある滝と深い釜を右岸から巻いていくと二俣に出る。
釜の向こうに突き刺さっている倒木は、たぶん二俣から見えていた倒木だろう。
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一度の山行でもう一回15M滝を巻き、材木廊下を通過するのは大変なので、二俣の下流480M付近の右岸枝沢から尾根を越えて赤抜ゲ沢へアプローチすることにした。赤抜ゲ沢右岸から530M付近に出た。
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出合にデポしておいた品を取りに往復した後、遡行を開始する。
530M付近は台地状のブナ林や広い砂地もあって、この一帯を幕場としたいところだが、後の行程を考えると先へ進んでおきたいので、後ろ髪を引かれる思いでここをあとにした。
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ブナ林の落ち着いた渓相はすぐに終わり、ゴルジュと登れそうもない滝の連続となる。15Mの滝を左岸から巻きにかかると、次から次へと似たような滝が目に入ってきて延々と巻き続けた。
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高巻きを終えてしばらくするとゴルジュからは解放されたものの、なかなか幕場にできるスペースが見つからなかったが、695M付近でようやく狭いながらも小高い砂地を見つけた。
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9月23日(朝方は雨・曇)
ゴルジュ、釜、滝の連続で息を抜く間もない。
700Mで杉の沢への近道になる支流を分けた後、ゴルジュの中の釜を持った1.5Mの滝を巻こうとすると、その先の屈曲部の滝も手がかりがなさそうなので、結構長い高巻きとなる。
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850M前後は登れそうもない滝が続いて大高巻きとなった。
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かなりスケールダウンしたが、厭らしい渓相もスケールダウンしたなりに続いているかのようだ。
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950Mを左俣へ進み、さらにこの後1000Mも左へ進んで烏帽子山-蒜場山間の尾根にあがった。
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詰め上げたところから稲葉ノ平あたりまでの方向の見定めが少し難しいが、そこを過ぎれば進む方向は明瞭。
踏跡もあり、所々にひらけたブナ林もあって予想以上に早く杉ノ沢への下降点に到達できた。
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杉ノ沢と赤抜ゲ沢を分ける派生尾根の西側の沢を下降するが、10M級の滝が思った以上に多く懸っており、今度は予想外に時間を要した。これは杉ノ沢の本流よりかなり大変だ。
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短い沢の下降に2時間45分を要して、ようやく出合が見えてきた。
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ここからは昨年も下降して情報のあるエリアだ。杉ノ沢本流の5Mは淀ノ沢出合までにある唯一ともいえる滝で、昨年残置したシュリンゲにロープをかけて懸垂下降した。
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幕場定めをしながら下降して、淀ノ沢出合よりやや下流まで行くが、結局引き返して淀ノ沢出合上流50Mくらいにあった砂地を幕場とした。
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9月24日(曇のち晴)
最終日は降るだけ。500M付近に懸る滝を巻くくらいで、あとはほとんど河原歩きと林道歩きだ。
長走川本流が見えてくると「帰ってきた」気分になった。
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通行する人も稀に思える林道に隔てられた地に、軽トラック、釣師の乗用車、バイク・・・、予想外に多くの人が入っていた。
幸いにもすれ違った軽トラックが引き返してきたところで声を掛けられて乗せてもらうことができた。
一時間以上早く駐車地点に戻ることができたので、干し物をしてゆっくり荷物の整理をしてから温泉へ向かった。
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長走川を堪能しつくした五日間だった。
あの悪い林道からアプローチして長走川へ向かうのも当分ないと思うと、車を傷めつけられた苦い思いも薄れていくような気がする。
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東京を拠点として、沢登りを中心に活動する山岳会です。
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