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2017. 09. 07  
ここ何年か計画を立てながらも実施できずにいた某沢(其の二)を訪れた。

9月2日
某沢(其の二)の対岸の林道を歩いて樹林の台地から下降すると出合が見えてくるが、某沢(其の二)との間を隔てる本流の流れは深くて速い。
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某沢(其の二)の対岸を少し上流へ向かってトラバースして小〇沢出合の少し上流で幾らか浅くなっているところを徒渉した。
それでも水深は腰上まであって、重い流れに逆らってぎりぎりの徒渉だった。
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本流との間を隔てる尾根の末端を乗越して入渓する。尾根末端にはこの沢に下降するように踏跡がついている。
苔生した垂直の岩壁から流れ出てくる水流に逆らって30Mほど遡行したものの、深場の水流には逆らえずその先に懸るわずか2Mの滝を登るのも厳しそうなので、入渓早々高巻きとなる。
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右岸の尾根には踏跡があったので、これを辿って尾根が開けてブナ林が広がる辺りから懸垂下降で沢に戻った。
左岸はそこそこ開けているが、下降してきた右岸を登り返すのは厳しそうだ。
早速2Mの滝に出迎えられる。
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いくらも進まないうちに深くて流れが速い淵とそれに続く滝に遡行を阻まれて、左岸を高巻くことになった。
今度は小さな巻きで済んだ。
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沢に戻ったのも束の間、深い釜に注ぐ樋状の強い流れに阻まれてまたもや左岸に取付くことになった。
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左岸の急斜面を登っていくと2M前後の滝を連ねた奥に20Mもあろうかという大滝が見えてきた。
大滝を登るのは完全に無理なようで、手前の滝群を登るべく下降しても側壁は取付くのが難しくなっていくように見えたので、大滝の落口の上までまとめて巻くことにした。
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大滝上の左岸はブナ林が広がる台地になっており、沢が見通せない中懸垂下降で沢に戻るとそこはまたもやゴルジュの底。
遡行することわずか10Mでまたも淵を構えた滝に阻まれた。
左岸を登り返すのは非常に困難で、いくらかましな右岸に取付いてトラバースを試みるが行き詰る。
結局そのまま追い上げられてしまった。
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見下ろせばゴルジュいっぱいに広がる釜に落ち込む2M~5Mくらいの滝が連なり、側壁はブッシュも疎らな垂直に近い壁が続いている。下降して行き詰っても登り返すのは難しそうだし、この時期にしては異様に気温が低いのでいちいち釜に浸かる気もしない。
右岸をトラバースしようにも上流側には急な大スラブが広がっておりそれも無理・・・となれば尾根まで上がって巻くしかない。
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尾根上には(恐らく出合からの)踏跡が続いていた。太いブナの木には所々に切り付けが見られる。
尾根に取付こうとした時点では420M付近に下降する尾根を目指すつもりだったが、思ったより歩きやすいので中ノ沢出合付近に向かう尾根を下降することにした。下降した尾根にも踏跡が続いていたので、沢に降り立つまで難所はなさそうだと予想した通り、なだらかなブナ林となって河原へ続いていた。
わずかに遡行したところが中ノ沢出合で、出合のやや上流の砂地を幕場にした。
これでほとんど高巻きに終始した一日の行動が終わる。
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9月3日
遡行を開始すると早速ゴルジュに早変わり。最初の滝は簡単に越えたが、二つ目の滝を前に右岸へ逃げた。
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右岸は台地状の樹林帯となっていて歩きやすい。ゴルジュを見下ろすべく台地の際を歩いて上流へ向かった。
ゴルジュにはいくつかの滝が懸っており、対岸はこちらよりも高く聳える岩壁が続く。
ゴルジュが途切れて開けてきたところで沢に戻った。
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右岸に枝沢を分けると再びゴルジュとなるが、特に難しい所はなく沢床を進む。
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一旦開けた後、釜を持った3M滝とそれに続いて6M滝が懸っている。6Mの滝が登れそうもないため、開けたところまで戻って左岸から巻いた。
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沢に戻ると間もなく朴ノ木沢出合となる。
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朴ノ木沢を過ぎると、短いゴルジュのあとしばらく河原が続く。
その後小滝と小釜が数珠つなぎに連なったゴルジュを楽しく突破する。
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A0で小滝を登るとゴルジュは右に折れていくらか広くなっていた。
この辺りは草混じりの泥が堆積していて、遅くまで雪渓が残っていたことをうかがわせる。
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6M3段と8Mの滝を越えるとゴルジュは終わる。8M滝はツルツルに見えるが、右壁にはしっかりしたホールドがあって遠目に見た印象より簡単に登れた。
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しばらく延々と単調な河原が続き、1000M付近で思い出したように滝が現れた。
3Mを越えて、次の5Mを左岸枝沢から尾根越えで巻いていくと20Mほどの滝が続いていたので、そのまま尾根のブッシュ帯を登って20M滝の中ほどで右壁に出た。上部はスラブ状の右壁を登った。
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次第に水量が減っていき詰めに入る。結構悪い枯棚の2Mと樋状10Mを過ぎると稜線付近まで急な斜面が続いていた。
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稜線は蔓草混じりの藪となっており、蔓草を避けてなるべく尾根の南寄りにルートを取ったが、わずか200M程度を進むのの2時間弱を要した。
尾根の藪を抜けて、2週間前に遡行した某沢の右俣右沢源頭部を横切って右俣左沢に出た。
源頭部は間隔を置いてのっぺりしたスラブ状の小滝が懸っており、意外に時間がかかった。
沢が北へ向かって大きく曲がってくると幾分開けてくる。
しかしすぐに滝を連ねたゴルジュとなり、そろそろ行動を打ち切ろうかというのに幕場適地を期待できる渓相からは遠のいてくる。
さらに雨が降り出したので、右岸(右俣と左俣の中間尾根)にあがって、樹林が広がる台地に幕場を求めた。
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中間尾根を下降していくと尾根が二手に分かれた。地形図からは読み取れなかったが、二手に分かれた尾根の間の浅い谷は900Mで左俣へと落ちていく沢地形に続いていた。地図で読み取れる沢地形の上部で、幾分傾いてはいるものの開けた平坦なところを幕場にした。
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9月4日
中間尾根を下降して二俣に出てしまおうかとも思ったが、懸垂下降で左俣に降りた。
降りたところはちょうど5M滝の下だった。
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下降を始めるとすぐに釜に落ち込む2M滝が懸っていたので左岸を巻いていった。一旦懸垂下降を試みたが、滝が続いていたので登り返して高巻きを継続して、奥の二俣の上で沢に戻った。出合に懸る滝を右岸から巻くと奥の二俣に出る。
左沢は7M3段、右沢は6M3段の滝を懸けて出合っている。
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奥の二俣直下も滝となっており、右岸を巻いてから振り返ると18Mの直瀑だった。
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18M滝の下は開けてしばらく河原が続いていたが、再びゴルジュの連瀑帯となる。
ここも右岸中間尾根にあがって巻いた。
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中間尾根を末端まで下降すると二俣に出る。先々週も目にした光景だ。
二俣直下に続く四連瀑を右岸から巻いていくと滝下の河原が見えてくる。
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下ノ沢出合を過ぎ、下流部唯一の連瀑帯に差し掛かる。
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左岸を大きめに巻いたが、結局懸垂下降となってしまった。下流から辿ると二番目の滝4×8の4条の滝の下に降りてきた。
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5M滝を右岸から巻いてさらに下降を続けると、巨岩のゴーロ帯となる。先々週より水量が少なかったため簡単に下降できた。
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右岸よりに涸れかけた木が立っている3M滝を下降すると、本流の流れが見えてきて「帰ってきた」という感じになる。
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前回来た時には気付かなかったが、某沢出合の対岸には広大な河原が広がっていた。
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ガレとブッシュの急斜面を登って登山道に出た後、林道脇の名残の蕨を取りながらゆっくりと駐車地点に戻った。

某沢(其の二)は大滝こそ少ないものの、下流部が亀裂のような狭く深い谷となっており、上流にむかって穏やかになっていく構成は赤渋沢を思い起こさせるものがあり、高巻きに終始した厳しい沢だった。
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東京を拠点として、沢登りを中心に活動する山岳会です。
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