2016. 09. 19  
久しぶりに、すこし手ごたえがある飯豊らしい沢、赤津沢東ノ沢を遡行した。
今回の遡行で、飯豊川下流域(北股川出合より下流)でリストアップしていた右岸の支流は最後になる。
あとは、日数が必要なため、なかなか手がつかない左岸の沢を残すのみだ。

本当は、今週二日ある祭日を利用した長期連休をでっちあげて、北股川の支流の遡下行と、飯豊川本流の左岸の沢の遡下行をやろうと思っていた。しかし、天候が思わしくないため、一旦は本流左岸の福取沢~蓬沢に変更し、さらに予報が悪い方に変わってきたので、今回のルートに変更しての山行になった。

17日
東北電力が加治川ダムの補修工事を始めてから、赤津沢右岸のトンネルの入り口が施錠されてしまった。
いろいろルートは考えていたが、トンネルのほぼ真上を乗越して、懸垂で取水堰の点検路に降りた。
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取水堰から、しばらく蛇行する平凡な流れを行くと、次第に両岸が切り立ってきて、大釜に水流を放出する2M滝と、その奥に「こいつさえ問題なく越えられれば」という3M滝(写真:巻きの途中で撮影)が現れる。3M滝が登れないのは承知済なので、例のごとく右岸の枝沢を少し登って悪い巻きで、小憎らしい小滝どもを越えた。
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高巻きを終えると、ミニゴルジュに深場を擁した2M滝が懸るが、左壁をへつって越えると、西ノ沢と東ノ沢の二俣となる。
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出合に懸る西ノ沢の末広の滝は相変わらず美しい滝だ。一方、少し手前からどうやって登るんだろうと思って見たことしかなかった東ノ沢の8M直瀑だが、近づいてみると、左右どちらも登れそうだ。取付きは少々ホールドが甘いが、上部が明瞭なバンドになっている右壁を選択。難度は見た目通り、下部は少々考えた(空身なら楽勝)が、上部は楽勝。
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小滝を挟んで、さらに8M滝が続く。右岸のバンドを手前に戻るように登ると樹林帯に入るので、簡単に巻いた。
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小さいながらも、こういうのが厄介だ。深場を泳いで取付いても、どうやって登るか・・・。結局、左岸手前の壁をブッシュ帯まで登って懸垂で滝上に降りた。取り付き点からブッシュが遠く、なかなか悪い巻きだった。
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沢身に降り立ってほっと一息の心境だったが、沢が曲がった先に間髪入れずに10M直瀑が見えてくる。
また巻きか?巻くとすれば左岸の草付からか?などと考えながら近づいていくと、右壁を登れそうである。
ルートを目で追って確認してから取付いてみると、下から見た以上にホールドがしっかりしていて、思ったより簡単に登れた。
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落口に登り着くと、実は連瀑になっていて、目の前に8Mの滝が続いている。この滝も右壁を登る。
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連瀑最後は、8×8の斜瀑。右側に斜上バンドがあって、滝を見下ろしながら快適に越えた。
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少し間を開けて、ミニゴルジュに5MCSが懸る。瀞の手前で左壁を登って、壁上のバンドを滝を見下ろしながらトラバースした。
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滝場がひと段落したような雰囲気。被った左壁の脇を通過すると、少し開けたゴーロ帯になる。
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ゴーロの合間に滝やナメがぽつぽつと現れる。一カ所泳がされた深場があったが、あとは問題なく巻いたりしながら通過した。
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標高760Mの二俣は、(1:2)で右俣の水量が多い。同規模の二本の流れが合流しているせいか?
左俣へ入ると水量は一気に減る。正面には岸壁をあらわにしたピークが聳える。
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相変わらずゴーロが続き、岸壁のピークの手前を右に折れると、傾斜が強くなってくる。
さらに左に曲がると岩が大きくなってくる。
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次第に亀裂のような18M滝が見えてくる。左側のリッジ状の所が登れそうにも見えたが、右は簡単にブッシュ帯に取付けそうなので、巻いてしまった。
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滝を越えるとほとんど斜度が無くなる。
赤津山へ向かう流れを左に分けると、ほとんど水が無くなる。
その少し先、涸れた沢の左岸の草地を少しならしてテントを張った。標高1230Mあたり。
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18日
夕方から朝方にかけて、雨が時折強く降った。
流れのなかった沢に水が流れ始め、一時は滝のような音を立てていた。
北股川下降は難しいかとも思ったが、朝方は小降りになって、沢音も穏やかになってきたので、予定通り彦兵衛沢へ向かうことにした。
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左岸に張ったテント場は少し高い場所だったので、水害を免れた。
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前日もう少し遡行していれば、こんな開けた絶好の幕場適地があったのだが。
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彦兵衛沢とは窪つながりと言ってよい。上部は湿地になっていて、雨が降って水があふれると、湿地の水は両方の沢に流れていきそうな地形である。
ほとんど水のない窪を降って、ようやく少し開けて沢らしくなる。下部の様子は分からないが、今のところ問題ない。
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何もないゴーロの沢だとばかり思っていたのだが、下降に少し手間取るくらいの滝はそれなりにあるようだ。
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谷は一層開けてきたが、なかなか下流方面を見渡せるというわけにはいきませんなぁ。
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標高765Mの二俣を前に滝が続く。巻いたり懸垂したりして下降する。
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二俣を過ぎると、4Mゴーロ滝、続いて、7M2段の滝が懸る。この滝は右壁上部にハーケンを打って懸垂下降したが、上部からは草付急斜面に見えた右壁が、実は階段状になっているので、登り返してハーケンとシュリンゲを回収。何やってんだか・・・。
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600M左岸枝沢が近づいてくる。よくもまぁ、あんなところに雪渓が残るものだという感じだ。
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左岸寄りが大岩のゴーロ滝、右岸側が露岩となった3M滝を過ぎると、ナメ状の流れになる。
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そのままゴルジュに落ち込むナメ滝となるので、右岸の壁際を慎重にクライムダウンし、ゴルジュ内の深場は胸まで浸かって突破した。
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ようやく北股川本流までやってきた。
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笹濁りで少し水嵩が増しているが、川幅も広いし、急な流れのところもないので、何とか北股橋まで行けそうだ。
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観音滝の巻き道にて。今年は葡萄の実の付きがいいと思っていたが、熟して見事な房がたくさん。
手当たり次第に頬張る。完熟しても酸っぱいが、甘さも乗ってきて美味い。
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加治川ダムは工事期間中は保水していないようで、ダムの底の深く抉れた流路に水が流れていた。
自転車を停めた赤津沢の橋までの間、名残の蕨を摘みながら歩いた。
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治水ダムまでは概ね降りなので、自転車の本領発揮。漕ぐよりブレーキ握ってる方が多かったくらいだ。
こうして、本流左岸の支流という難題を残したまま、今年も残り時間が刻一刻と経ていくのであった。
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