2016. 07. 02  
久々に南アルプスにやってきた。
今回は大武川の支流である篠沢に注ぐ二本の沢のうちのひとつ汁垂沢(しるたるさわ)を遡行した。
汁垂沢は黒戸尾根の南側から1600M付近に詰め上がる目立たない沢で、登山大系にも桑木沢の項の最後におまけくらいに記載されている程度だ。

横手駒ヶ岳神社の駐車場に車を停めて、まずは滝道川に入渓する。
川と名がついているが、規模は小さな沢程度だ。
滝道川沿いの道は、地形図に記載されているよりも奥まで続いている。
入渓点は875Mの枝沢を過ぎてから、堰堤を三つ過ぎたところだ。
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入渓後、さらに三つの堰堤を巻いていくと、谷には苔生した巨岩が多くなってくる。
沢は単調で、小滝が二本懸る程度で、標高950Mに達する。
標高950M地点からは、右岸の尾根へ向かって登る。
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尾根は下草がほとんどない樹林で、尾根に沿って踏跡がついている。
この踏跡は駒ヶ岳黒心龍神の碑がある、黒戸尾根1600M付近まで続いているものと思われる。汁垂沢を詰めたとき、登山道から分岐している明瞭な踏跡があった。
この尾根から網の目のように踏跡がついている斜面を汁垂沢へ向かって下降した。
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降り立ったところは平凡な河原だったが、少し進むと苔生したV字の谷に、ナメやナメ滝が断続する。
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滝ともナメとも言えないような微妙な斜度の岩盤が多い。巨岩も多い。
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まだ難しい所はないが、両岸はかなり立ってくる。
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最初は簡単そうだったので、I黒さんにリードを任せていたが、次第に滝が多くなってくる。
右上に大岩が挟まっている12M滝のルート取りは、初級レベルでは対処が難しかったのでトップを交代した。
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12M滝では、水流右側を大岩の下まで登って、そこから水流を浴びて左上へと斜上した。
下の写真は大岩の下からルートを見通したところ。
この壁も、一部脆いところがあるので、特に水流両脇では要注意だ。
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左壁はスラブ状、右壁は被っていて、正面に立つと左に傾いたような割目のように見えるゴルジュに懸る5M滝を巻き、水流を縫うように10M滝を登ると、20Mの滝が遡行を阻む。
落口の左側に見える切れ込み目指して巻き気味に登るが、草が生えている辺りから、左から入っているルンゼを登って、気が生えている辺りをトラバースして滝上に出た。
下部は簡単そうだが、風化した花崗岩は脆く、中段は見た目よりもホールドが少なくやや悪い。上段のルンゼは浮石が多い。
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20M滝の上は広いテラス状になっており、すぐに水流を二分して6M滝が懸る。
テラスで一服して、傾斜が緩い右側の滝を登る。
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小滝を過ぎ、被った大岩の下を通り過ぎる。
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落口右側に巨岩がある斜瀑は、登れそうでもあるが、最後の段差が大きく、また右から張り出している岩が取れて落ちそうなので、手前左岸の急斜面を木の根を伝って巻いた。
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すぐに8M滝が続く。この滝も落口左側に巨岩が乗っている。
左も、右も登れるが、右の水流に沿って登った方が簡単だ。
上部は巨岩の右側を巻いていく。
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小滝を幾つか越え、流れを塞ぐ方形の岩を乗り越していくと、小砂利の台地に出た。
ここで、お昼休み。
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小砂利の台地からは水が枯れ、ただただ斜面を詰め上がっていくと、黒戸尾根の登山道に出る。
登山道に出たところには駒ヶ岳黒心龍神の碑があり、登山道1626M小ピークへ向かって踏跡が分かれている。
ここで5分程時間をつぶした後、約1時間10分で駐車場に戻った。
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汁垂沢は小粒ながらも、この流域(大武川)の特徴に違わず、花崗岩の脆い滝と巨岩が印象に残る沢だった。
悪い高巻きがある反面、登れる滝もあるので、なかなか楽しめる沢である。
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Comment
No title
いかにも篠沢の子供、といった感じですね。こちらには花崗岩がほとんどないので、あの硬さともろさが懐かしいです・・・
No title
本州には花崗岩主体の山域は数多くあるのに、北海道は少ないんですか。
ところで、過去を調べてみたら、桑木沢もまだ登ってないみたいですね。次に近郊日帰りの機会があったら、行ってみよう。
No title
桑木沢、行きたい沢リストに入ってたところです。報告楽しみにしてますね。ついでに篠沢Co1700左俣~赤石沢継続なんかもお願いします
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