2017. 07. 31  
地形図にびっしりと毛虫記号が記されている深沢岩岳沢を遡行した。
この沢の流程だと沢中で一泊したいところだが、天候に不安があるため一日で沢を抜けた。

田代沢上流方面へ伸びる林道が屈曲するところから大堰堤上に降りて入渓した。
前夜の雨による増水はまだ治まっていない。
沢に立った途端に虻が寄ってきた。
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途中もう一つ堰堤を越えて、しばらくは河原が点在する瀬を遡行するが、やがてゴルジュへの侵入を阻むかのように狭まった深場となる。水は大雨の影響で濁りが入っており、少し深いと底が見えない。
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綱木俣沢出合までは深を除いてほぼ歩くだけで到達するが、その先は谷幅がぐっと狭まって、いよいよ本格的なゴルジュ遡行となる。
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1.5Mの落込みは右壁を斜上気味に登ったが、錆びた残置ハーケンがあった。
もしかして「わらじ」が遡行した時期のものだろうか?
この後幅1.5Mくらいの廊下が50Mほど続き、その中に落込みが4つ、いずれも下流部が抉れていて深くなっている。
水が澄んでいる平水時なら快適な水線突破を楽しめそうだ。
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やや開けて幅広の3M滝を登ると、両岸から簾状の滝が降り注ぐ優美な光景が広がる。
脱出困難な谷底にいるのを忘れてしまいそうだ。
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谷が左に屈曲すると正面に大スラブ壁が見えてくる。
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ついにゴルジュにつきものの登れない小滝(といっても3Mくらい)が現れる。
少し戻って右岸の草付をブッシュ帯まで登ってトラバースする。ゴルジュ帯は小さな滝でも高巻きが大変なことが多い。
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高巻いた後は一旦開けるも、また廊下となる。しかし今度は難所はなく進むのみ。
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右岸から岩岳直下から流れてくる枝沢が流入する。登山道脇の泊場の水場の水もここに流れてきているはずだ。
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再びゴルジュとなると、靄が立ち込めてくる。そして期待通り?雪渓が現れた。
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雪渓を潜り抜けると悪相の2M滝が谷を塞いでいる。とても登れる目処は立たず、少し戻って潜り抜けた雪渓付近に張り出した小尾根状に見えた斜面に取付くが、壁にへばりつくような頼りない石楠花が疎らに生えた壁が延々と続くかに思われた絶悪の高巻きとなった。
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ルンゼを二本横断して目星をつけておいた尾根状になったところを下降して谷に降りた。
絶悪の高巻きの取り付きが嘘のように穏やかな渓相に変わっている。
それにしても進めども20~30匹の虻が衛星のように自分の周りを回り続けている。
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遡行を続けると枝沢と本流が直瀑を懸けて出合っていた。左の枝沢の滝が25M、本流の滝が40Mといったところだろう。
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右岸のルンゼを斜度が落ちるところまで登ると、植林帯のような針葉樹林に出た。踏跡らしきバンドを辿ると難なく本流の大滝上に出た。
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大滝を越えると谷は開けてくる。
虻もいなくなったようだ。
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尚も20M2段の捻じれた滝が懸る。左側には岩壁がせり立っているが、この上を通るように右岸を大きめに巻いた。
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左右に枝沢を分けると、小滝と4M滝が連なる連瀑となる。三つ目の滝(4M)はシャワーを浴びて水流右側を越えた。
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連瀑の次は5Mの簡単な滝を挟んで8M滝。見た目以上にホールド乏しく右岸枝沢に入って巻く。
しかし、今度は蚋の襲撃に遭った。ハッカ油を塗って何とか退けた後、懸垂2ピッチで沢床に戻った。
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平凡なガレ状の沢となる。
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本流は側壁から落ちる滝を懸けていた。正面には本流に見えるルンゼが伸びていたので、そちらに進んだ。
側壁の滝が本流だと気づいたのは、ルンゼが藪に消えた後左側に水流を見た時だった。
源頭まで標高差は100M程度だし、17時半を回っていたので、このまま藪を詰めて19時20分に登山道に出た。
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忍耐で足を動かし続けて、岩岳手前の泊場に21時前に到着した。
ここまで強行したが、小雨がぱらついた程度でほとんど雨は降らなかった。
翌朝乾いたツェルトをたたんで東赤谷バス停へ降った。
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岩岳沢は地形図に記されている通り、ゴルジュが延々と続く沢で、遡行するにはゴルジュ遡行のあらゆる技能が要求されると言ってよい。
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