2017. 09. 24  
台風が過ぎ去るのを待ち、さらに前回の山行の疲れも癒えた20日から、長走川上流部の主だった沢を継続遡下行してきた。

9月20日(曇のち雨)
早朝新潟のホテルを出て、水沢集落からの林道が二手に分かれる手前の広場まで車を走らせ、そこから林道を歩くこと2時間強で長走川に入渓した。入渓点から1時間15分本流を遡行して二俣(大滝沢と白滝沢の出合)に着いた。
この風景は前回の山行で目にしたばかりだが、いよいよここから大滝沢へと踏み込んでいく。
20170920-24_nagabashiri001.jpg

二俣からわずかで15M滝が出てくる。
釜の流れ出し付近で右岸の浅いルンゼに取付いて高巻くが、取付きから5Mくらいが悪い。左へ少しトラバースしてブッシュを手にしてからは滝頭くらいの高さのところをトラバースしていくが、滝に近づいてきたところで露岩壁に行き当たり少し斜上した。滝上に連続する小滝の上に降り立つと、しばらく穏やかな渓相が続いた。
20170920-24_nagabashiri002.jpg

両岸の壁が迫ってくると、層状の摂理の壁に挟まれた3×4の滝が懸っている。
ここから続く廊下状のゴルジュを材木廊下と呼ぶらしい。
20170920-24_nagabashiri003.jpg

真夏の暑い日にはどっぷり水に浸かって突破するのも楽しいかもしれないが、今日のような日差しもなく涼しい風が吹く日にはちょっとつらい。
20170920-24_nagabashiri004.jpg

ゴルジュの切れ目で赤抜ゲ沢が出合う。
出合に今回の山行後半二日分の酒と間食をデポして先へ進む。
20170920-24_nagabashiri005.jpg

ゴルジュに懸る小滝群を越えていくとどん詰まりに見える最奥の左上から水流が落ちているのが見える。ゴルジュの最奥へはどっぷり水に浸からなければならなそうだったので、30Mくらい手前から左岸を巻いていった。上から見てみると滝の左側を小さく巻けるようにも見えた。
20170920-24_nagabashiri006.jpg

滝を巻き終えると穏やかな渓相となるが、それも20M滝で終わりとなる。
左のガレルンゼに流れ込む二本の枝沢が再び水流を分けて直瀑と斜瀑となっている。
斜瀑に沿ってスラブ登攀を楽しんだ後、ガレルンゼ入口付近で右側の草付から樹林に取付いて20M滝の上に続くゴルジュの中にクライムダウンした。
20170920-24_nagabashiri007.jpg

20M滝の上のゴルジュは材木廊下と反対側に傾いている。
20170920-24_nagabashiri008.jpg

ゴルジュを抜けると比較的穏やかな渓相が続く。
ぽつぽつと懸る滝の中にはこんな美しい滝もあった。
20170920-24_nagabashiri009.jpg

ラゲン滝沢出合が近くなるとゴルジュとなり、1Mの落込みの釜でついにへつりきれずワンポイントで泳ぐ羽目になった。
しかしそれに続く3M、5Mは登れそうもなく左岸を巻いてラゲン滝沢出合に向かって下降した。
ラゲン滝沢は源頭付近までずっとゴーロが続いているようにも見えた。
出合には雪渓の残骸のブロックが散乱しおり、ラゲン滝沢に20Mくらいはいったところにある台地を幕場とした。
20170920-24_nagabashiri010.jpg

9月21日(小雨のち曇)
やや開けているのはラゲン滝沢出合付近のみですぐゴルジュになる。しかも泳がなければ取り付けない上に、取付いても登れそうもない滝が懸っていていきなり高巻くことに。高巻きを終えた後も岩壁に挟まれたゴルジュや草付に挟まれたゴルジュと、なんだかんだ言っても要はゴルジュが続く。
20170920-24_nagabashiri011.jpg

少し開けてきたように思えたころに10M滝が懸っている。
この滝以降、滝が連続して巻いたところもいくつかあった。
20170920-24_nagabashiri012.jpg

少し開けてきて落ち着いたかといった頃に、主稜線に突き上げる沢に懸る滝のような雰囲気の7MCS滝に遭遇した。
20170920-24_nagabashiri013.jpg

6M二条の滝を左から巻くと奥の二俣となる。
20170920-24_nagabashiri014.jpg

7Mの滝を懸けている左俣が本流だと思われるが、白滝沢を下降するために右俣へ進む。
右俣はゴーロなのでこのままあっさりと稜線に抜けれると思ったのだが、難しくはないものの結構滝が懸っていてそれなりに時間がかかった。
20170920-24_nagabashiri015.jpg

烏帽子山の南の肩に突き上げた右俣の窪の終点。
ここから南へ進んで白滝沢を目指した。
20170920-24_nagabashiri016.jpg

白滝沢へ続く斜面を特定して下降を開始する。
20170920-24_nagabashiri017.jpg

白滝沢の下降に入る。大滝沢より滝は少な目で、クライムダウンできる滝も多い。
20170920-24_nagabashiri018.jpg

巻きは難しくないが、懸垂下降の支点探しには苦労する。
20170920-24_nagabashiri019.jpg

白い壁に優美な一条のラインを引いたような15M滝。この滝は右壁(左岸)ブッシュ帯を下降して下部は懸垂下降した。
この滝の下流に懸っていた8MCS滝を左岸から巻いているときに見下ろした様子。
20170920-24_nagabashiri020.jpg

8MCS滝の下からは、しばらく滝もなく開けた渓相になる。
20170920-24_nagabashiri022.jpg

小高い砂地(薪の山も付いている)を見つけて、この日の行動はここで打ち切ることにした。
20170920-24_nagabashiri021.jpg

9月22日(曇)
雨に降られた前夜と打って変わって、雨にも降られず焚き火もできて快適な一夜を過ごすことができた。
遡行開始後しばらくは河原状の渓相が続く。滝はぽつぽつと出てくるが、難しい滝はない。
12Mの深く落ち込む滝を巻くと引上ゲ沢が6Mの滝を懸けて出合う。
20170920-24_nagabashiri023.jpg

引上ゲ沢出合を過ぎると、まもなく前回の山行で下降してきた地点を通過する。
前回の山行の幕場。少し浸食されたように見える。台風時の雨によるものか?
20170920-24_nagabashiri024.jpg

白い6×12の斜瀑。下から振り返ると美しい滝だ。
20170920-24_nagabashiri025.jpg

やがて井戸の底のようなゴルジュとなる。
20170920-24_nagabashiri026.jpg

525Mで右岸から支流が入ってくるあたりから樹林帯が沢床付近まで降りてきて、谷も開けてくる。
20170920-24_nagabashiri027.jpg

落差のある滝と深い釜を右岸から巻いていくと二俣に出る。
釜の向こうに突き刺さっている倒木は、たぶん二俣から見えていた倒木だろう。
20170920-24_nagabashiri028.jpg

一度の山行でもう一回15M滝を巻き、材木廊下を通過するのは大変なので、二俣の下流480M付近の右岸枝沢から尾根を越えて赤抜ゲ沢へアプローチすることにした。赤抜ゲ沢右岸から530M付近に出た。
20170920-24_nagabashiri029.jpg

出合にデポしておいた品を取りに往復した後、遡行を開始する。
530M付近は台地状のブナ林や広い砂地もあって、この一帯を幕場としたいところだが、後の行程を考えると先へ進んでおきたいので、後ろ髪を引かれる思いでここをあとにした。
20170920-24_nagabashiri030.jpg

ブナ林の落ち着いた渓相はすぐに終わり、ゴルジュと登れそうもない滝の連続となる。15Mの滝を左岸から巻きにかかると、次から次へと似たような滝が目に入ってきて延々と巻き続けた。
20170920-24_nagabashiri031.jpg

高巻きを終えてしばらくするとゴルジュからは解放されたものの、なかなか幕場にできるスペースが見つからなかったが、695M付近でようやく狭いながらも小高い砂地を見つけた。
20170920-24_nagabashiri032.jpg

9月23日(朝方は雨・曇)
ゴルジュ、釜、滝の連続で息を抜く間もない。
700Mで杉の沢への近道になる支流を分けた後、ゴルジュの中の釜を持った1.5Mの滝を巻こうとすると、その先の屈曲部の滝も手がかりがなさそうなので、結構長い高巻きとなる。
20170920-24_nagabashiri033.jpg

850M前後は登れそうもない滝が続いて大高巻きとなった。
20170920-24_nagabashiri034.jpg

かなりスケールダウンしたが、厭らしい渓相もスケールダウンしたなりに続いているかのようだ。
20170920-24_nagabashiri035.jpg

950Mを左俣へ進み、さらにこの後1000Mも左へ進んで烏帽子山-蒜場山間の尾根にあがった。
20170920-24_nagabashiri036.jpg

詰め上げたところから稲葉ノ平あたりまでの方向の見定めが少し難しいが、そこを過ぎれば進む方向は明瞭。
踏跡もあり、所々にひらけたブナ林もあって予想以上に早く杉ノ沢への下降点に到達できた。
20170920-24_nagabashiri039.jpg

杉ノ沢と赤抜ゲ沢を分ける派生尾根の西側の沢を下降するが、10M級の滝が思った以上に多く懸っており、今度は予想外に時間を要した。これは杉ノ沢の本流よりかなり大変だ。
20170920-24_nagabashiri038.jpg

短い沢の下降に2時間45分を要して、ようやく出合が見えてきた。
20170920-24_nagabashiri040.jpg

ここからは昨年も下降して情報のあるエリアだ。杉ノ沢本流の5Mは淀ノ沢出合までにある唯一ともいえる滝で、昨年残置したシュリンゲにロープをかけて懸垂下降した。
20170920-24_nagabashiri041.jpg

幕場定めをしながら下降して、淀ノ沢出合よりやや下流まで行くが、結局引き返して淀ノ沢出合上流50Mくらいにあった砂地を幕場とした。
20170920-24_nagabashiri042.jpg

9月24日(曇のち晴)
最終日は降るだけ。500M付近に懸る滝を巻くくらいで、あとはほとんど河原歩きと林道歩きだ。
長走川本流が見えてくると「帰ってきた」気分になった。
20170920-24_nagabashiri043.jpg

通行する人も稀に思える林道に隔てられた地に、軽トラック、釣師の乗用車、バイク・・・、予想外に多くの人が入っていた。
幸いにもすれ違った軽トラックが引き返してきたところで声を掛けられて乗せてもらうことができた。
一時間以上早く駐車地点に戻ることができたので、干し物をしてゆっくり荷物の整理をしてから温泉へ向かった。
20170920-24_nagabashiri044.jpg

長走川を堪能しつくした五日間だった。
あの悪い林道からアプローチして長走川へ向かうのも当分ないと思うと、車を傷めつけられた苦い思いも薄れていくような気がする。
スポンサーサイト
2017. 09. 18  
今回の山行では初めて裏川へアプローチする。山行前には17日の昼前後から雨、18日には台風接近の予報が出ていたので、当初の行程をできるだけ前倒そうとしたが、なかなか思惑どおりは行かなかった。

9月15日

裏川堰堤は東北電力の設備なので、林道は整備されており普通乗用車でも問題なく走行できた。林道終点で山道の入口を見つけるのに少し苦労したが、一歩踏み込んでしまえば初めのうちははっきりした踏跡が続く。しかし途中には草を踏み倒しただけのような区間もあって、全体にはかなり荒れているという印象だ。この道を盆休み前後の猛暑の中アブに纏わりつかれながら歩くことを考えるとかなりげんなりしてしまう。

林道終点から一時間半足らずで要所口に辿り着く。要所口は快適そうな段丘になっており、できれば二日目にはここまで降りてきて増水の心配もなく泊まりたいものだと思った。
urakawa-nagabashirigawa001.jpg

白蓬沢の出合は本流をスケールダウンした感じで穏やかな印象だが、やっぱり両岸は立ってくるのがこの山域の沢の常といったところか・・・。
urakawa-nagabashirigawa002.jpg

二俣まで三カ所ほどまとまった滝場があり巻いたところもあったが、特に困難なところや大滝はない。左俣は3段の滝を懸けて(3:2)の水量比で出合う。左俣が本流で地形図からは結構険しい渓相が想像される。
urakawa-nagabashirigawa003.jpg

右俣は穏やかな流れで出合っている。
urakawa-nagabashirigawa004.jpg

いくつか滝が懸るが特に難しい滝や大きな滝はなく、概して平凡な沢だ。
urakawa-nagabashirigawa005.jpg

至って斜度を感じない沢で、最後まであまり斜度を上げないまま尾根に突き上げている。
尾根到着はほぼ正午。こびやた沢へ降って泊まる計画だったが、ここから20Mも降ればこびやた沢に着いてしまう。17日に予報されている雨が気になるので、先へ進むことにする。
尾根にはうっすら踏跡があって、沢へ降りて遡行するより早そうなので、尾根を辿って長走川との分水尾根を目指すことにした。
urakawa-nagabashirigawa006.jpg

こびやた沢を見下ろしながら尾根を登って分水尾根に到着。反対(西)側へ下降していくと引上ゲ沢が見えてくる。
最後は懸垂下降で沢床に降りた。
urakawa-nagabashirigawa007.jpg

地形図通り斜度はなく穏やかな流れだが、両岸はかなり立っており滝が出てこないことを願いつつ下降する。
urakawa-nagabashirigawa008.jpg

滝がでてくると、支点になるブッシュも手が届くところにはなく、高巻きに時間をとられる。
urakawa-nagabashirigawa009.jpg

800M前後のところから斜度を増して釜へと落ち込む滝が続くようになる。
左岸に取付いて、ここから出合までを一気に巻くことにした。
urakawa-nagabashirigawa010.jpg

枝尾根から主尾根にでると踏跡があって、小ピークを一つ越えた先のコルから白滝沢へ向かって下降した。
コル付近はちょっと開けたブナ林になっており、水があればここに泊まってしまっても・・・という気になった。
urakawa-nagabashirigawa011.jpg

椀を伏せたような4Mの滝の釜の畔に降り立った。
urakawa-nagabashirigawa012.jpg

少し下った所にある広い淵の際に小高い砂の台地を見つけてツェルトを張った。
urakawa-nagabashirigawa013.jpg


9月16日
白滝沢は引上ゲ沢をスケールアップした感じの渓相だ。大きな滝もあるが、高巻きはそれほど難しくない。
urakawa-nagabashirigawa014.jpg

ひらけた区間もあるが、概ねゴルジュ帯の下降が続く。
urakawa-nagabashirigawa015.jpg

出合付近の滝群は右岸から巻いて、尾根の先端から二俣に降りてきた。
二俣から下流は問題になる所はなく、10分程で柳小屋沢出合に着いた。
urakawa-nagabashirigawa016.jpg

柳小屋沢の出合は少し藪っぽい。小滝が懸る程度で難しい所は少ないが、異様に倒木が目についた。
urakawa-nagabashirigawa017.jpg

550M付近で大きくカーブしているところがゴルジュとなっており、3Mの滝が登れず、ここを巻くために右岸の悪い高巻きに1時間半以上要した。
urakawa-nagabashirigawa018.jpg

600Mを過ぎると小滝とナメが連続するようになり、上部で水流が細くなってくると登れない10M以上の滝が連続する。
最後は再び小滝とナメが続くようになり、沢型はブッシュ帯に消える。
urakawa-nagabashirigawa019.jpg

筆塚山北方の小ピーク付近に詰め上がると、そこにも踏跡があった。間違いなく昨日辿った白滝沢左岸の尾根から続いていると思われる。もしかしたら大倉沢左岸尾根も踏まれているかもしれない。
既に15:00を回っていたが、大倉沢に向かって下降する。
urakawa-nagabashirigawa020.jpg

ブッシュ帯を下降していくと一旦ルンゼに降り立ち、ルンゼが本流に注ぐところで倒木を支点に懸垂で本流に降り、足下にあった5M滝下まで続けてロープを伸ばした。
続く3M滝をクライムダウンしたが、さらに深い釜に落ちていく5M滝が懸り、その先も狭い溝のような沢型が続いている。幕場になるようなところを期待できそうな渓相ではないので、早々に見切りをつけて左岸の尾根を登り返した。斜面の途中のやや開けたところにツェルトを張った。
urakawa-nagabashirigawa021.jpg


9月17日
大倉沢に下降することも考えたが、幕場が860Mで尾根の方がはるかに近いこともあり、露岩のルンゼを登って尾根にあがった。
urakawa-nagabashirigawa022.jpg

予想通り大倉沢左岸尾根にも踏跡があった。720M小ピークの先で踏跡が不明瞭になるが、コンパスで方向を定めて大倉沢出合に続く尾根を目指す。途中広々としたブナ林を抜け、しばらくすると植林帯となる。
urakawa-nagabashirigawa023.jpg

大倉沢出合に降りてきた。結局下降する予定だった大倉沢は、上部と下部を見ただけで殆ど巻いてしまった。
出合付近で川幅が広がっている本流を膝あたりまで浸かって徒渉して、往路と同じ山道を辿って林道終点に戻った。
urakawa-nagabashirigawa024.jpg

結局最後まで雨は降らず、荷物を整理して車に積み込んでいるときにぱらぱらと小雨が落ちてきた。
2017. 09. 07  
ここ何年か計画を立てながらも実施できずにいた某沢(其の二)を訪れた。

9月2日
某沢(其の二)の対岸の林道を歩いて樹林の台地から下降すると出合が見えてくるが、某沢(其の二)との間を隔てる本流の流れは深くて速い。
miyako001.jpg

某沢(其の二)の対岸を少し上流へ向かってトラバースして小〇沢出合の少し上流で幾らか浅くなっているところを徒渉した。
それでも水深は腰上まであって、重い流れに逆らってぎりぎりの徒渉だった。
miyako002.jpg

本流との間を隔てる尾根の末端を乗越して入渓する。尾根末端にはこの沢に下降するように踏跡がついている。
苔生した垂直の岩壁から流れ出てくる水流に逆らって30Mほど遡行したものの、深場の水流には逆らえずその先に懸るわずか2Mの滝を登るのも厳しそうなので、入渓早々高巻きとなる。
miyako003.jpg

右岸の尾根には踏跡があったので、これを辿って尾根が開けてブナ林が広がる辺りから懸垂下降で沢に戻った。
左岸はそこそこ開けているが、下降してきた右岸を登り返すのは厳しそうだ。
早速2Mの滝に出迎えられる。
miyako004.jpg

いくらも進まないうちに深くて流れが速い淵とそれに続く滝に遡行を阻まれて、左岸を高巻くことになった。
今度は小さな巻きで済んだ。
miyako005.jpg

沢に戻ったのも束の間、深い釜に注ぐ樋状の強い流れに阻まれてまたもや左岸に取付くことになった。
miyako006.jpg

左岸の急斜面を登っていくと2M前後の滝を連ねた奥に20Mもあろうかという大滝が見えてきた。
大滝を登るのは完全に無理なようで、手前の滝群を登るべく下降しても側壁は取付くのが難しくなっていくように見えたので、大滝の落口の上までまとめて巻くことにした。
miyako007.jpg

大滝上の左岸はブナ林が広がる台地になっており、沢が見通せない中懸垂下降で沢に戻るとそこはまたもやゴルジュの底。
遡行することわずか10Mでまたも淵を構えた滝に阻まれた。
左岸を登り返すのは非常に困難で、いくらかましな右岸に取付いてトラバースを試みるが行き詰る。
結局そのまま追い上げられてしまった。
miyako008.jpg

見下ろせばゴルジュいっぱいに広がる釜に落ち込む2M~5Mくらいの滝が連なり、側壁はブッシュも疎らな垂直に近い壁が続いている。下降して行き詰っても登り返すのは難しそうだし、この時期にしては異様に気温が低いのでいちいち釜に浸かる気もしない。
右岸をトラバースしようにも上流側には急な大スラブが広がっておりそれも無理・・・となれば尾根まで上がって巻くしかない。
miyako009.jpg

尾根上には(恐らく出合からの)踏跡が続いていた。太いブナの木には所々に切り付けが見られる。
尾根に取付こうとした時点では420M付近に下降する尾根を目指すつもりだったが、思ったより歩きやすいので中ノ沢出合付近に向かう尾根を下降することにした。下降した尾根にも踏跡が続いていたので、沢に降り立つまで難所はなさそうだと予想した通り、なだらかなブナ林となって河原へ続いていた。
わずかに遡行したところが中ノ沢出合で、出合のやや上流の砂地を幕場にした。
これでほとんど高巻きに終始した一日の行動が終わる。
miyako010.jpg

9月3日
遡行を開始すると早速ゴルジュに早変わり。最初の滝は簡単に越えたが、二つ目の滝を前に右岸へ逃げた。
miyako011.jpg

右岸は台地状の樹林帯となっていて歩きやすい。ゴルジュを見下ろすべく台地の際を歩いて上流へ向かった。
ゴルジュにはいくつかの滝が懸っており、対岸はこちらよりも高く聳える岩壁が続く。
ゴルジュが途切れて開けてきたところで沢に戻った。
miyako012.jpg

右岸に枝沢を分けると再びゴルジュとなるが、特に難しい所はなく沢床を進む。
miyako013.jpg

一旦開けた後、釜を持った3M滝とそれに続いて6M滝が懸っている。6Mの滝が登れそうもないため、開けたところまで戻って左岸から巻いた。
miyako014.jpg

沢に戻ると間もなく朴ノ木沢出合となる。
miyako015.jpg

朴ノ木沢を過ぎると、短いゴルジュのあとしばらく河原が続く。
その後小滝と小釜が数珠つなぎに連なったゴルジュを楽しく突破する。
miyako016.jpg

A0で小滝を登るとゴルジュは右に折れていくらか広くなっていた。
この辺りは草混じりの泥が堆積していて、遅くまで雪渓が残っていたことをうかがわせる。
miyako017.jpg

6M3段と8Mの滝を越えるとゴルジュは終わる。8M滝はツルツルに見えるが、右壁にはしっかりしたホールドがあって遠目に見た印象より簡単に登れた。
miyako018.jpg

しばらく延々と単調な河原が続き、1000M付近で思い出したように滝が現れた。
3Mを越えて、次の5Mを左岸枝沢から尾根越えで巻いていくと20Mほどの滝が続いていたので、そのまま尾根のブッシュ帯を登って20M滝の中ほどで右壁に出た。上部はスラブ状の右壁を登った。
miyako019.jpg

次第に水量が減っていき詰めに入る。結構悪い枯棚の2Mと樋状10Mを過ぎると稜線付近まで急な斜面が続いていた。
miyako020.jpg

稜線は蔓草混じりの藪となっており、蔓草を避けてなるべく尾根の南寄りにルートを取ったが、わずか200M程度を進むのの2時間弱を要した。
尾根の藪を抜けて、2週間前に遡行した某沢の右俣右沢源頭部を横切って右俣左沢に出た。
源頭部は間隔を置いてのっぺりしたスラブ状の小滝が懸っており、意外に時間がかかった。
沢が北へ向かって大きく曲がってくると幾分開けてくる。
しかしすぐに滝を連ねたゴルジュとなり、そろそろ行動を打ち切ろうかというのに幕場適地を期待できる渓相からは遠のいてくる。
さらに雨が降り出したので、右岸(右俣と左俣の中間尾根)にあがって、樹林が広がる台地に幕場を求めた。
miyako021.jpg

中間尾根を下降していくと尾根が二手に分かれた。地形図からは読み取れなかったが、二手に分かれた尾根の間の浅い谷は900Mで左俣へと落ちていく沢地形に続いていた。地図で読み取れる沢地形の上部で、幾分傾いてはいるものの開けた平坦なところを幕場にした。
miyako022.jpg

9月4日
中間尾根を下降して二俣に出てしまおうかとも思ったが、懸垂下降で左俣に降りた。
降りたところはちょうど5M滝の下だった。
miyako023.jpg

下降を始めるとすぐに釜に落ち込む2M滝が懸っていたので左岸を巻いていった。一旦懸垂下降を試みたが、滝が続いていたので登り返して高巻きを継続して、奥の二俣の上で沢に戻った。出合に懸る滝を右岸から巻くと奥の二俣に出る。
左沢は7M3段、右沢は6M3段の滝を懸けて出合っている。
miyako024.jpg

奥の二俣直下も滝となっており、右岸を巻いてから振り返ると18Mの直瀑だった。
miyako025.jpg

18M滝の下は開けてしばらく河原が続いていたが、再びゴルジュの連瀑帯となる。
ここも右岸中間尾根にあがって巻いた。
miyako026.jpg

中間尾根を末端まで下降すると二俣に出る。先々週も目にした光景だ。
二俣直下に続く四連瀑を右岸から巻いていくと滝下の河原が見えてくる。
miyako027.jpg

下ノ沢出合を過ぎ、下流部唯一の連瀑帯に差し掛かる。
miyako028.jpg

左岸を大きめに巻いたが、結局懸垂下降となってしまった。下流から辿ると二番目の滝4×8の4条の滝の下に降りてきた。
miyako029.jpg

5M滝を右岸から巻いてさらに下降を続けると、巨岩のゴーロ帯となる。先々週より水量が少なかったため簡単に下降できた。
miyako030.jpg

右岸よりに涸れかけた木が立っている3M滝を下降すると、本流の流れが見えてきて「帰ってきた」という感じになる。
miyako031.jpg

前回来た時には気付かなかったが、某沢出合の対岸には広大な河原が広がっていた。
miyako032.jpg

ガレとブッシュの急斜面を登って登山道に出た後、林道脇の名残の蕨を取りながらゆっくりと駐車地点に戻った。

某沢(其の二)は大滝こそ少ないものの、下流部が亀裂のような狭く深い谷となっており、上流にむかって穏やかになっていく構成は赤渋沢を思い起こさせるものがあり、高巻きに終始した厳しい沢だった。
2017. 08. 28  
長走林道を走って長走川の支流黒森沢を訪れた。
林道は直前の大雨のせいか、水によって掘れた溝が深く、多かったように思える。
何度も止まって走れそうな軌道を確認しながら進んだが、オフロード仕様でない自分の車ではほぼ限界といった感じで、帰りは要所で土木工事をして溝を浅くしながら降った。
林道両側のブッシュも一層道に被さるように伸びていて、ボディに細かい擦り傷がついた。

26日
本流を下降して小面沢へ入る予定だったが、前日の雨と当日未明の雨により本流はかなりの増水。
二日目の予定を繰り上げて、黒森沢へ向かった。

黒森沢も増水していたが、もともと水量のない小さな沢なので何とか遡行できそう。
DSCF7242.jpg

入渓後まもなく二俣となって、右俣へ進むと落込みが続いた後に5M滝が出てくる。
DSCF7246.jpg

テーブル状の岩から落ちる2M滝へアプローチ。
DSCF7254.jpg

2M3段の小滝群に続いて6Mの滝が懸る。左壁の凹角状を登る。
DSCF7258.jpg

増水しているので小滝も迫力がある。
DSCF7260.jpg

575M付近で右に地形図でもはっきり確認できる枝沢を分けると中規模の滝が続く。
5Mと3Mを越えると7M樋状の滝となる。最初の2歩がポイント。フリクションを効かせて水流中に立ちこんでホールドに手が届けばクリア。
DSCF7267.jpg

すぐに6Mヒョングリ滝となり、右から巻いた。
DSCF7268.jpg

ヒョングリ滝の後は本当に小さな小滝があるくらいで、枝沢や湧水を分けてどんどん水量が減っていく。
850M付近で左俣へむかって尾根を乗越した。
DSCF7272.jpg

左俣は右俣より水が少なく、滝も少ない。
DSCF7274.jpg

650M付近に左俣最大の8M滝が懸っている。右岸の太くしっかりした立木に支点をとって懸垂下降する。
DSCF7279.jpg

最後の滝4×5ヒョングリは簡単にクライムダウン。
DSCF7280.jpg

510Mで右岸から左俣最大の支流を併せる。
DSCF7284.jpg

流れは緩くなり、森の中を流れるようになると二俣は近い。
DSCF7287.jpg

駐車スペースに戻った後、上の峠まで戻って泊まった。

27日
一日目に予定していたルートへ向かおうと、車を峠において徒歩で本流へ向かった。
増水はまだ治まっておらず、小面沢を断念する。
DSCF7291.jpg

転進先もなく、林道を戻るのもつまらないので上の峠付近から流れる沢を遡行することにした。
橋から見下ろした感じは藪沢だが、意外にすっきりしていて渓相は悪くない。
DSCF7294.jpg

地形図から想像する限りは滝はなさそうだったが、3M滝が懸っていてちょっと楽しめた。
それ以外はほとんど滝はなく、途中から尾根を登って上の峠の少し手前で林道に出た。
DSCF7295.jpg

今週も雨の影響で予定していた計画を半分しか実施できなかったのが残念。
2017. 08. 22  
夏の長期休暇の後半も某沢を遡行してきた。

17日
車を停めてから歩くこと2時間半で出合いに到着。
穏やかな渓相だが、大きな流れを徒渉するので下山日の天気が気がかりだ。
DSCF7140.jpg

某沢を遡行していくとまもなく大淵を構えた3Mの滝が懸る。落差があるわけではないが、なかなか迫力のある滝だ。
DSCF7146.jpg

滝上はゴーロとなり、やがて巨石のゴーロ帯となる。
岩を越えるのも大変、水際は滑って大変。
DSCF7149.jpg

ゴーロを過ぎるとゴルジュになる。曲がった谷の側壁から現れたのは5Mの豪瀑。
水の勢いも釜の深さも威圧感がある。右岸のルンゼからかわす。
DSCF7152.jpg

しばらく河原歩きが続くと、滝場となる。
滝場の中の3番目の滝15×20は、深い釜を泳いで左を登るか、右から巻くかちょっと迷った。
天気が今一つなので、巻きを選択。取付きは悪いし、荷揚げでザックは引っかかるし・・・大外れだったかもしれない。
この滝の上には、もう一本難しそうな滝が懸っていた。
DSCF7161.jpg

左右から枝沢が4本集中して注いでいる辺りに砂の台地を幕場に選んだ。
近くには水が湧いていて、水面から2M近く高い台地もあるので、予報されている翌日の雨が多少ひどくなっても問題なさそうだ。
DSCF7165.jpg

18日
これがちょっと当たり。翌朝ちょっと雨が強くなったと思ったら、テントを張った砂地は水没寸前になる。到着時に刈り掃っておいた台地にテントを移動して雨が止むのを待った。結局は砂地もぎりぎりで水没しなかった。
増水は昼過ぎまで引かず、停滞を決め込む。天気が回復してから、枝沢のうちの一本に散策に出かけたが、崩壊した雪渓が不安定なブリッジを形成していたのであっさりと引き返した。この日の活動時間は一時間余り。

19日
枝沢を分けるとゴルジュになる。ゴルジュの末端には滝が懸っていた。
この滝から二俣まで4本の滝が連続し、右俣も左俣も滝を懸けて出合っている。
DSCF7178.jpg

右俣の滝。手前は2Mで奥は6Mくらい。これらは巻いたが、その奥にも滝が続いていた。
DSCF7184.jpg

両岸が抉れたゴルジュの入口。三つほど滝を越えてゴルジュを進んだが、上下ともにCSの二段の滝に追い返され、ゴルジュ入口まで戻って巻くことになった。
DSCF7189.jpg

沢床にスラブが現れ、奥に二つの滝が懸る。遠目には何てことなさそうだが、これが登れずまたも高巻くことになる。
DSCF7204.jpg

ゴーロが続いた後、ちょっとした滝場を越えて、本流より水量の多い枝沢を分けると源流っぽくなる。
しかし、岩盤に水溜り状の小釜と小滝が続き、時折枯棚寸前の水量ではあるものの5Mクラスののっぺりした滝が懸っていて歩は捗らない。
DSCF7214.jpg

振り返ると穴が開いたスラブのピークが見えた。
DSCF7219.jpg

窪が消え尾根に上がると手強い藪が続いた。
藪を漕いで高度を上げていくと、目指すピークが見えてくる。
DSCF7227.jpg

ピークを越えた沢を絡めて、遡行してきた沢の出合に向かう尾根を目指した。
尾根の途中で暗くなって、ちょっと踏跡が広くなったところを刈り広げて夜を明かした。

20日
夜が明けてから、尾根の後半を下降する。
DSCF7236.jpg

二時間半で尾根の先端の出合に戻ってきた。
幸いこの日の天気は曇りで時折晴れ間も見えており、増水による徒渉不能という事態は免れた。
DSCF7238.jpg
プロフィール

逍遙溪稜会(しょうようけいりょうかい)

Author:逍遙溪稜会(しょうようけいりょうかい)
東京を拠点として、沢登りを中心に活動する山岳会です。
このブログを訪れた方は、会員以外の方も、気軽にコメントを書き込んでください。
新人募集中!

カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
検索フォーム
カテゴリ